黄瀬戸(きぜと)

黄瀬戸釉は瀬戸焼きの大きな特色の一つです。その起こりは鎌倉時代の古瀬戸に見られる黄緑色の灰釉に始まり、その釉調は室町時代になってようやく安定するようになり、黄瀬戸としての特色を示すようになりました。黄瀬戸は瀬戸焼きを通じての伝統的なものになりました。

 桃山時代の黄瀬戸は、一般的にグイノミ手・アヤメ手・菊皿手などに分けられています。

 グイノミ手とは、懐石に使われる酒杯のぐい呑みに多いので、この様に呼ばれるようになりました。厚出で釉肌には光沢があり、釉調もやわらかい感じです。一部に白いナマコ(卯の斑)の出た場合が多いようです。多治見北方の山間の大萱(おおかや)などで作られました。

 アヤメ手とは、この手の代表作に菖蒲の彫り文様のある有名な銅羅鉢があるので、こう呼ばれています。釉肌が油揚げに良く似ているので油揚(あぶらげ)手とも呼ばれています。グイノミ手より薄手で見込みや外側にヘラ彫りや押し型で簡素な文様があり、丹礬(たんぱん)の銅緑や鬼板(酸化鉄)の褐色を点じて彩りにしています。釉肌はやわらかくて光沢のないのが上手(じょうて)である。大萱ではこの手の名品が作られていたようです

 菊皿手とは、グイノミ手やアヤメ手より少し時代が下がるもので、作風も下手(げて)になり雑器が多いようです。大平(大萱の隣)や笠原(多治見の南)で大量に焼かれた菊形の小皿がこの手なので、こう呼ばれるようになりました。厚手で釉は光沢が強く、鮮やかな黄色で、細かい貫入があります。縁には銅緑釉がかかり、これが流れて黄・緑が入り交じって派手な感じがします。





  • 最終更新:2011-12-09 19:01:37

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